ザメンホフ博士が考案した人工言語であるエスペラント。
ウィキペディアにエスペラント版があったり(結構充実している!)、グーグル翻訳でもエスペラントとの翻訳を扱っていたりと世界的に広く認知された人工国際語です。
国際語として学びやすい仕掛けが沢山ありますが、その中に不思議な単語の要素があるんです。
接尾辞 “-um-“
エスペラントは決まったルールで単語を組み合わせたり、接頭辞や接尾辞という語を付加することで単語を作り出す(合成する)ことができます。
例えば、”-et-”という接尾辞は「小さな」という意味があって、”kato”(ネコ)に付けると”kateto”(小ネコ)、”ridi”(笑う)に付けと”rideti”(微笑む)という意味になります。
接尾辞は30数個あり、これらを使うことで新しい単語を覚える労力が軽減されたり、エスペラントを使う人自身が微妙なニュアンスを表現したりすることができます。
この中の一つに”-um-”という接尾辞があります。
面白いことに、この接尾辞の意味するところは「きまった意味をもたない」なのです。(笑)
人工言語であるエスペラント、単語があって、接頭辞があって接尾辞もあって、単語と単語の合成もできて、そのためのルールが決まっていていろいろ表現が可能です。
動詞の活用にしても規則変化だけで不規則変化はありませんからね。
その中にあって”-um-”を「きまった意味を持たない接尾辞として準備しておくから何か困ったことがあったらこれを使ってくれ」というエスペラントの創案者ザメンホフさんはすごいですね。
実際そういうことはありうるわけです。
100年以上使われてきているエスペラントなのでだいたいはその使い方が決まってきているというのも面白い所です。
kolumo : kol(首)+ um + o(名詞)→ 襟(えり)
brakumi : brak(腕)+ um + i(動詞)→ 腕を組む
malvarmumi : mal(反対語を表現する接頭辞) + varm(暑い) + um + i(動詞)→ 風邪をひく
確かにこの三つの単語、それぞれの”-um-”には共通した意味合いはなさそうですね。(笑)
辞書を引きながら必死に読んでいると、日本語の記事だったらサラッと読み飛ばすような人名もいちいち気になって先に進めなくなってしまいます。
そんなときはウィキペディア頼りです。
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